ベヨネッタの気持ちよさ、面白さ
先日、スマホゲーム「Knights Fall(ナイツフォール)」がリリースされた。ゲームの中身はピンボールに近いものなのだけど、"手触りとしての気持ちよさ"が印象的だった。
出典:Social Game Info
ゲームの概要を簡単に書くとこんな感じ。
- 基本はピンボール
- フィールドには約100体の敵モンスターが存在する
- 球を敵に当てることで、敵のHPを減らす
- ボスのHPを削れば勝利
- 球がなくなってボスが生き残っていれば敗戦
- 球の発射時、画面右のつまみを上下に動かすことで発射角度を変更できる
もちろん他にも細かいルールはあるけど割愛する。どこに"手触りとしての気持ちよさ"があるかと言うと、「上下に動かすつまみ」である。なんと、つまみを触っている間、ゲーム全体がスローモーションになるのだ。発射している球も敵の動きも全部。そして、つまみを離すともとに戻る。このつまみが気持ち良い。気がつけば、勝敗を忘れてつまみばかりをいじるほどに。
では、なぜ手触りが気持ち良いのか考えてみる。まず1つ目の理由は、テンポの変化数。多くのゲームは、通常攻撃→必殺技と2テンポだ。対して「Knights Fall」はスローモーション→通常→必殺(高速)と3テンポある。それだけでテンポにメリハリがついて気持ちよさが生まれる。
2つ目は、スローモーションがポジティブ変換されること。多くのゲームではスローモーションになることは、受動的なことが多い。だから結果的にネガティブになる。例えば「動きが遅くなってイライラする」など。一方、「Knights Fall」では、角度を調整するために能動的にスローモーションにする。ここには受動的要素もネガティブ要素も存在しない。
3つ目は、「全てを掌握している感」だ。言葉にするのは難しいが、確かにこの感覚は存在する。敵も味方も全てスローになるので、全てが自分の手の中状態になり気持ち良い。
「Knights Fall」の気持ち良さに近いものと言えば「ベヨネッタ」だろう。ベヨネッタは上記の"テンポの変化数"と"スローがポジティブ変換される"の代表例だと思う。
ベヨネッタの気持ちよさや面白さは色んな場所にあるが、最も優れているものは"防御を攻撃に生かした"ことだと思う。ベヨネッタの話題はこれだけなのだが、ベヨネッタは改めて偉大な作品だと感じた週末でした。スマホゲームで言うと「崩壊3rd」が"防御を攻撃に生かす"仕様になっていて、手触りが良かった。
ちなみにベヨネッタの根源的な面白さについてはこの記事が面白い。